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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科67巻5号

2013年05月発行

文献概要

特集 第66回日本臨床眼科学会講演集(3) 原著

白内障単独手術と白内障硝子体同時手術後の屈折変化のレンズ形状別比較

著者: 舘奈保子1 岡本康宏1 植田芳樹1 芳村賀洋子1 黒川由加1 橋本義弘1

所属機関: 1真生会富山病院アイセンター

ページ範囲:P.723 - P.728

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要約 目的:単独または硝子体手術と同時に行う白内障手術後の屈折安定性を,3種類のアクリル眼内レンズ間で比較した。対象と方法:対象は白内障単独手術を施行した107眼と硝子体同時手術を施行した123眼。眼内レンズはAlcon AcrySof® SN60WF,HOYA NY-60,HOYA YA-60BBRを挿入し,術後12か月までの屈折誤差の変化を比較した。結果:白内障単独手術と硝子体同時手術いずれにおいても3種類の眼内レンズで術後屈折は安定していた。硝子体同時手術後はどの眼内レンズでも約0.2D近視化した。結論:硝子体同時手術では近視化を考慮に入れて眼内レンズ度数の選択を行うべきである。

参考文献

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12)熊谷和之・荻野誠周・出水誠二・他:眼内レンズ挿入眼に対する硝子体手術後の屈折値変化.日眼会誌 104:567-571,2000

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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