臨床眼科67巻5号

2013年05月発行

特集 第66回日本臨床眼科学会講演集（3） 原著

ガンシクロビル硝子体注射が奏効した小児のサイトメガロウイルス網膜炎の1例

著者： 西村かおる¹ 中道悠太¹ 井上千鶴² 岡見豊一¹

所属機関： ¹松下記念病院眼科 ²関西医科大学附属滝井病院眼科

ページ範囲：P.777 - P.782

要約　目的：ガンシクロビル硝子体注射が奏効した小児のサイトメガロウイルス網膜炎の報告。症例：5歳女児。急性骨髄性白血病で血縁者間同種骨髄移植が施行された。移植後から移植片対宿主病予防のために免疫抑制剤とステロイドが投与されていた。所見：移植3週後に左眼底に網膜出血と滲出斑が出現した。前房水からサイトメガロウイルスが検出され，サイトメガロウイルス網膜炎と診断した。ガンシクロビル硝子体注射を施行した。その3週間後に網膜炎は瘢痕を残して鎮静化し，発症から7か月後も左眼の視力は1.5を維持している。結論：小児のサイトメガロウイルス網膜炎に対し，ガンシクロビル硝子体注射が奏効した。

参考文献

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3）長田愉以子・佐々木勇二・山崎厚志・他：急性骨髄性白血病患者の非血縁者間同種骨髄移植後に認められたサイトメガロウイルス網膜炎の1例．眼臨　93：396-400，1999

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