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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科67巻5号

2013年05月発行

文献概要

特集 第66回日本臨床眼科学会講演集(3) 原著

高齢者のぶどう膜炎の臨床統計

著者: 藤原みづ季1 澁谷悦子1 石原麻美1 木村育子1 大西由紀1 諏訪晶子1 上田和子1 飛鳥田有理1 中村聡1 林清文1 水木信久1

所属機関: 1横浜市立大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.783 - P.787

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要約 目的:横浜市大附属病院眼科における高齢者のぶどう膜炎の統計と解析。対象と方法:2009年4月~2012年3月の間に受診した70歳以上のぶどう膜炎患者111例をレトロスペクティブに調査した。結果:男性54例,女性57例で,汎ぶどう膜炎が最も多かった。66例(59.5%)に確定診断がつき,サルコイドーシス15.3%が最多であり,次いで悪性リンパ腫5.6%,原田病4.5%の順で多かった。Behçet病はいなかった。同定不能症例は45例(40.5%)であり,サルコイドーシス疑いが最も多かった。結論:70歳以上のぶどう膜炎では,全年齢層と同様にサルコイドーシスが最多であり,次いで悪性リンパ腫が多かった。同定が不能な症例でもサルコイドーシス疑いが最も多かった。

参考文献

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11)小池生夫・園田康平・有山章子・他:九州大学眼科における内因性ぶどう膜炎の統計.日眼会誌 108:694-699,2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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