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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科67巻6号

2013年06月発行

文献概要

特集 第66回日本臨床眼科学会講演集(4) 原著

サルコイドーシスによる下垂体鞍上部肉芽腫の1例

著者: 渡部真樹子1 坂井譲1

所属機関: 1市立加西病院眼科

ページ範囲:P.867 - P.873

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要約 目的:サルコイドーシスの治療中に視野異常が突発した症例の報告。症例:30歳女性が右眼の霧視で受診した。2か月前に左側の顔面麻痺が生じ,プレドニゾロン内服で軽快していた。所見:矯正視力は左右眼とも1.0で,右眼圧が58mmHgであった。両眼に虹彩炎の所見があり,眼底に乳頭の発赤浮腫と静脈周囲炎があった。ツベルクリン反応は陰性で,両肺門部にリンパ節腫脹があり,生検で非乾酪性類上皮細胞肉芽腫があった。多尿があり,尿崩症と診断された。さらにサルコイドーシスによるぶどう膜炎と中枢神経症,続発緑内障と診断し,プレドニゾロン内服で寛解した。初診から5か月後に右眼視野障害が生じ,造影MRI検査で下垂体鞍上部に直径20mmの肉芽腫が発見された。以後12か月間,ステロイド単独下では漸減時再発・悪化を繰り返したが,メトトレキサートを併用してからは順調に減量でき,病状も軽減している。結論:サルコイドーシスで中枢神経に肉芽腫が生じることがある。

参考文献

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3)初田直樹・中州庸子・半田譲二・他:神経サルコイドーシスのMRI所見.CI研究 18:149-154,1996
4)作田 学:神経サルコイドーシス.日本臨牀 52:182-186,1994
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9)Gass JDM, Olson CL:Sarcoidosis with optic nerve and retinal involvement. Arch Ophthalmol 94:945-950, 1976
10)Lower EE, Baughman RP:The use of lowdose methotrexate in refractory sarcoidosis. Am J Med Sci 299:153-157, 1990

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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