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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科67巻6号

2013年06月発行

文献概要

特集 第66回日本臨床眼科学会講演集(4) 原著

回折型多焦点眼内レンズ挿入眼の黄斑上膜に対する硝子体手術

著者: 半田壮1 上原浩嗣1 竹下弘伸1 大島寛之1 山川良治1 戸田裕隆2 遠谷茂2

所属機関: 1久留米大学医学部眼科学講座 2遠谷眼科

ページ範囲:P.901 - P.903

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要約 目的:回折型多焦点眼内レンズ挿入眼に発症した黄斑上膜に対して硝子体手術を行った報告。症例:65歳男性に右眼視力低下と変視症が生じた。2年前に右眼に白内障手術を受け,回折型多焦点眼内レンズが挿入されていた。所見:右眼の矯正視力は,遠方0.6,近方0.4であった。眼底に黄斑上膜があり,光干渉断層計(OCT)による検査で黄斑陥凹が消失していた。23G硝子体手術を行った。接触型のフラットコンタクトレンズでは膜に焦点が合わず,広角観察システムで倍率を上げて膜を剝離した。6か月後に1.2の遠方視力を得た。結論:回折型多焦点眼内レンズ挿入眼での黄斑上膜に対する硝子体手術で,広角観察システムが有用であった。

参考文献

1)Yoshino M, Inoue M, Kitamura N et al:Diffractive multifocal intraocular lens interferes with intraoperative view. Clin Ophthalmol 4:467-469, 2010
2)Kawamura R, Inoue M, Shinoda K et al:Intraoperative findings during vitreous surgery after implantation of diffractive multifocal intraocular lens. J Cataract Refract Surg 34:1048-1049, 2008
3)井上 真:多焦点眼内レンズと眼底視認性.眼科手術 23:502-506,2010
4)井上 真:多焦点眼内レンズ挿入眼の眼底検査,硝子体手術.IOL & RS 25:17-20,2011
5)宮本 武:多焦点眼内レンズ挿入眼における硝子体手術時の眼内視認性.あたらしい眼科 28:655-656,2011
6)Shimada H, Nakashizuka H, Hattori T et al:Double staining with brilliant blue G and double peeling for epiretinal membranes. Ophthalmology 116:1370-1376, 2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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