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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科67巻6号

2013年06月発行

文献概要

特集 第66回日本臨床眼科学会講演集(4) 原著

翼状片手術後の結膜充血

著者: 芳賀照行1

所属機関: 1はが眼科医院

ページ範囲:P.935 - P.938

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要約 目的:翼状片手術後の結膜充血の原因と予防の報告。対象と方法:翼状片手術を受けた49例56眼を対象とした。男性後23例,女性26例で,年齢は35~95歳,平均69歳である。上方から有茎結膜弁を作製し,強膜に固定する手技を用いた。術中に0.04%マイトマイシンCを点眼し,術後1か月以上ステロイドを点眼した。手術から1年以上,平均2年5か月の経過を追った。結果:3眼で翼状片が再発し,この3眼を含めた6眼(11%)で結膜充血が顕著であった。結膜弁の幅が広く弁が確実に強膜に縫着できた46眼中1眼(2%)が再発した。9眼では結膜が脆弱または出血があったため,予定通り弁の作製または縫着ができず,うち2眼で再発し,これを含む5眼で充血が顕著であった(56%)。結論:翼状片手術では有茎結膜弁の幅が広く,確実に強膜に縫着できた症例で再発が少なく,1年後の充血が少なかった。

参考文献

1)島崎 潤:翼状片手術.眼科プラクティス13(角膜外科のエッセンス).68-75,文光堂,東京,2007
2)宮崎 大:再発を防止する翼状片手術の方法を教えてください.あたらしい眼科 23:228-230,2006
3)芳賀照行:有茎結膜弁を強膜に密着固定する翼状片手術.眼科手術 19:95-96,2006
4)小幡博人:翼状片の病態と治療.眼科 47:1917-1928,2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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