文献詳細
特集 第66回日本臨床眼科学会講演集(5)
原著
文献概要
要約 目的:開放性眼外傷の自験例の報告。対象:過去3年間に当科で加療した眼外傷36例36眼を対象とし,診療録の記述を解析した。結果:36例の年齢は0~91歳,平均48歳であった。眼球破裂16眼(45%),裂傷12眼(33%),眼内異物7眼(19%),二重穿孔1眼(3%)で,平均年齢はそれぞれ58歳,30歳,53歳,50歳であった。受傷部位として,眼球破裂では強膜と強角膜が,裂傷と眼内異物では角膜が多かった。視力の転帰は眼球破裂と裂傷で不良例が多く,眼内異物と二重穿孔では良好例が多かった。結論:開放性眼外傷では,若年者に裂傷が多かった。視力転帰は眼内異物と二重穿孔例で比較的良好であった。
参考文献
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