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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科67巻9号

2013年09月発行

文献概要

特集 第66回日本臨床眼科学会講演集(7) 原著

滲出性網膜剝離を伴った網膜海綿状血管腫の1例

著者: 三浦悠作1 中平麻美1 岸茂1 福島敦樹1

所属機関: 1高知大学医学部眼科学講座

ページ範囲:P.1515 - P.1519

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要約 目的:滲出性網膜剝離を伴った網膜海綿状血管腫の症例の報告。症例:15歳男性が左眼視力で近医を受診し,網膜の血管異常で当科へ紹介され受診した。所見:矯正視力は右1.2,左0.3で,眼底には耳上側と耳下側にぶどうの房状の血管腫と,これに連続して後極部に及ぶ滲出性網膜剝離があった。蛍光眼底造影で血管瘤に血漿血球分離があり,海綿状血管腫と診断した。血管腫に黄色レーザーによる直接光凝固を行い,6週後に網膜剝離は消失した。3か月後には視力が1.0になり,1年後の現在まで再発はない。結論:滲出性網膜剝離を伴う網膜海綿状血管腫への直接光凝固は有効であった。

参考文献

1)Gass JD:Cavernous hemangioma of the retina. A neuro-oculo-cutaneous syndrome. Am J Ophthalmol 71:779-814, 1971
2)Klein M, Goldberg MF, Cotlier E:Cavernous hemangioma of the retina:report of four cases. Ann Ophthalmol 7:1213-1221, 1975
3)Vaquero J, Leunda G, Martinez R:Cavernous hemangioma of the brain. Neurosurgery 12:208-210, 1983
4)Messmer E, Font RL, Laqua H et al:Cavernous hemangioma of the retina:immunohistochemical and ultrastructural observations. Arch Ophthalmol 102:413-418, 1984
5)石川祐二郎・岡 善祐・三村守規:網膜海綿状血管腫の1例.眼科 20:779-783,1978
6)鳥飼治彦・高木幹男・松田久美子:予防的光凝固が有効の網膜海綿状血管腫の1例.眼科 28:151-152,1986

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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