文献詳細
文献概要
やさしい目で きびしい目で・165
病棟医長体験記 子育て+大学院生+病棟医長は可能か
著者: 加藤久美子1
所属機関: 1三重大学
ページ範囲:P.1559 - P.1559
文献購入ページに移動 私が勤務している医局の秘書さんはとても気さくで,よく相談に乗ってもらっています。昨年の秋に「講師のM先生が,子育て中で,大学院生という状態で病棟医長ができるかどうか,病院の事務に聞いてたよ」と秘書さんが何気なく話しかけてきました。その条件に当てはまるのはどう考えても私だけ。「それは私のことですよね,私が次の病棟医長の候補ですか…」とつぶやくと,「先生なら大丈夫,やれるわよ…」と言ってくれましたが,何だか秘書さんの声が哀れんでくれているように聞こえました。
当時,私は1歳と2歳の子育てをしながら働いていました。両親に子どもを預けているので,保育園のお迎えの時間などを気にしなくていいのはメリットですが,子どもが寂しい思いをしないように,できるだけ仕事が定時で終わるように努力して帰宅していました。外来,病棟業務だけでも結構忙しく,その上に病棟医長の仕事をして,定時に帰ることは果たしてできるのか…。そんな中,教授から話がありました。子育て中であることを考慮して時間外,土日の緊急対応はしなくていいこと,とりあえずやってみて,やはり無理ということであれば途中でやめても構わないこと,手術待機の患者さんへの連絡は自宅からしても構わないし,何だったら医局で携帯買うからさ,と。これだけ譲歩されたら断る理由がなくなってしまい,「よし,とりあえずやってみよう!」と心を決めたのでした。
当時,私は1歳と2歳の子育てをしながら働いていました。両親に子どもを預けているので,保育園のお迎えの時間などを気にしなくていいのはメリットですが,子どもが寂しい思いをしないように,できるだけ仕事が定時で終わるように努力して帰宅していました。外来,病棟業務だけでも結構忙しく,その上に病棟医長の仕事をして,定時に帰ることは果たしてできるのか…。そんな中,教授から話がありました。子育て中であることを考慮して時間外,土日の緊急対応はしなくていいこと,とりあえずやってみて,やはり無理ということであれば途中でやめても構わないこと,手術待機の患者さんへの連絡は自宅からしても構わないし,何だったら医局で携帯買うからさ,と。これだけ譲歩されたら断る理由がなくなってしまい,「よし,とりあえずやってみよう!」と心を決めたのでした。
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