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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科68巻10号

2014年10月発行

文献概要

特集 第67回日本臨床眼科学会講演集(8) 原著

バルベルト緑内障インプラントのチューブ先端を毛様溝から挿入した1例

著者: 田辺芳樹1 伊藤勇2 植田俊彦2 高橋春男2

所属機関: 1浜松医療センター眼科 2昭和大学病院付属東病院眼科

ページ範囲:P.1459 - P.1462

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要約 目的:角膜内皮細胞障害を伴った難治性緑内障に対し,バルベルト緑内障インプラント(BGI)のチューブ先端を毛様溝から挿入した症例の報告。症例:62歳,男性。25年前に右眼の原発開放隅角緑内障と診断。線維柱帯切除術を数回施行後,通院中だったが再び眼圧がコントロール不良になった。結膜の広範な瘢痕のためBGIの適応としたが,角膜内皮細胞障害が判明。毛様体扁平部挿入型インプラントも検討したが,インフォームド・コンセントを得たうえで,前房型インプラントのチューブ先端を毛様溝から後房へ挿入した。結果:術後6か月の現在まで経過良好である。結論:角膜内皮細胞障害を伴った難治性緑内障に対し,当術式は安全で有効であった。

参考文献

1)日本緑内障学会緑内障診療ガイドライン作成委員会:緑内障診療ガイドライン 第3版.日眼会誌 116:96-101,2012
2)Tello C, Espana E, Mora R et al:Baerveldt glaucoma implant insertion in the posterior chamber sulcus. Br J Ophthalmol 91:739-742, 2007
3)Prata TS, Mehta A, Gustavo C et al:Baerveldt glaucoma implant in to the ciliary sulcus midterm follow-up. J Glaucoma 19:15-18, 2010
4)Weiner A, Cohn AD, Balasubramaniam M et al:Glaucoma tube shunt implantation through the ciliary sulcus in pseudophakic eyes with high risk of corneal decompensation. J Glaucoma 19:405-411, 2010
5)Weiner Y, Faridi O, Weiner A:Clinical experience with sulcus-implanted Baerveldt glaucoma tube shunts fully concealed behind the iris in undilated pseudophakic eyes. J Glaucoma 22:667-671, 2013
6)井上立州:Ahmed緑内障バルブとBaerveldt緑内障インプラントの違い.眼科手術 26:162-166,2013

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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