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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科68巻11号

2014年10月発行

増刊号 ターゲット別! 画像診断お助けガイド—基本画像から最新モダリティまで

Ⅰ 部位別 頭蓋内

下垂体近傍

著者: 三村治1 細谷友雅1

所属機関: 1兵庫医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.210 - P.216

文献概要

◎下垂体近傍病変では視野で両耳側半盲を呈することが多い。乳頭傾斜症候群などでも一見両耳側半盲様の視野を呈するが,正中をなだらかに越える特徴がある。また,慢性に進行すれば視神経のbow tie atrophyとそれに対応するOCTでの乳頭周囲神経線維層厚の耳鼻側の菲薄化がみられる。

◎両耳側半盲が確実であれば,視交叉の病変が疑われるため頭部MRI検査が必須である。CTはあくまで補助手段であり,腫瘍でも条件によっては脳実質と等吸収係数,等信号のことがあり,必ず造影を行うべきである。

◎両耳側半盲に突然の頭痛を伴う場合には,下垂体卒中の可能性があり,死や昏睡に至るケースもみられることからその存在を念頭に置くべきである。

参考文献

増本智彦:トルコ鞍近傍腫瘍.前原忠行,土屋一洋(編):ちょっとハイレベルな頭部疾患のMRI診断.p166-183,秀潤社,東京,2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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