文献詳細
特集 ロービジョンケアの基本をマスターしよう
文献概要
はじめに
見えづらさで困っている患者へロービジョンケアの導入を考える場合,患者背景とニーズの把握は基本的かつ重要項目である。患者の年代,家族構成,社会での所属(就学・就労など),受障期間などと並び,見えづらさの原因となっている疾患について正しく知ることはロービジョンケアを進めていくうえで欠かせない情報となる。疾患の種類によって見え方が異なり,病状に応じて医学的治療を最優先させることもある。また,疾患によっては進行や遺伝を考慮する必要もあり,そのことで不安を強める患者も少なくない。
本稿では,わが国における代表的な視覚障害の原因疾患を挙げ,それぞれの疾患の特徴をロービジョンケアという観点からまとめて解説していく。実際には,同じ疾患であっても患者各々で行うべきロービジョンケアは異なり,重複した複数の疾患で見えづらくなっているケースもありうる。あくまでも,各疾患でぜひ押さえておきたいポイントに触れ,今後のロービジョンケアに役立てていただきたい。
見えづらさで困っている患者へロービジョンケアの導入を考える場合,患者背景とニーズの把握は基本的かつ重要項目である。患者の年代,家族構成,社会での所属(就学・就労など),受障期間などと並び,見えづらさの原因となっている疾患について正しく知ることはロービジョンケアを進めていくうえで欠かせない情報となる。疾患の種類によって見え方が異なり,病状に応じて医学的治療を最優先させることもある。また,疾患によっては進行や遺伝を考慮する必要もあり,そのことで不安を強める患者も少なくない。
本稿では,わが国における代表的な視覚障害の原因疾患を挙げ,それぞれの疾患の特徴をロービジョンケアという観点からまとめて解説していく。実際には,同じ疾患であっても患者各々で行うべきロービジョンケアは異なり,重複した複数の疾患で見えづらくなっているケースもありうる。あくまでも,各疾患でぜひ押さえておきたいポイントに触れ,今後のロービジョンケアに役立てていただきたい。
参考文献
1)中江公裕・増田寛次郎・妹尾 正・他:わが国における視覚障害の現状.厚生労働科学研究費科学研究費補助金 難治性疾患克服研究事業網脈絡膜・視神経萎縮症に関する研究 平成17年度総括・分担研究報告書,263-267,2006
2)Iwase A, Suzuki Y, Araie M et al:The prevalence of primary open-angle glaucoma in Japanese:the Tajimi Study. Ophthalmology 111:1641-1648, 2004
3)Iwanami M, Oshikawa M, Nishida T et al:High prevalence of mutations in the EYS gene in Japanese patients with autosomal recessive retinitis pigmentosa. Invest Ophthalmol Vis Sci 53:1033-40, 2012
4)Hosono K, Ishigami C, Takahashi M et al:Two novel mutations in the EYS gene are possible major causes of autosomal recessive retinitis pigmentosa in the Japanese population. PLoS One 7:e31036, 2012
5)Asakuma T, Yasuda M, Ninomiya T et al:Prevalence and risk factors for myopic retinopathy in a Japanese population:the Hisayama Study. Ophthalmology 119:1760-5, 2012
6)西田朋美・世古裕子・山田明子・他:白内障手術既往のあるロービジョン患者の近見用視覚補助具処方状況.臨眼 67:281-284,2013
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