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書評
《眼科臨床エキスパート》オキュラーサーフェス疾患 目で見る鑑別診断
著者: 坪田一男1
所属機関: 1慶大・眼科学
ページ範囲:P.482 - P.482
文献購入ページに移動 本書は角膜分野の診療を切り拓いてきた阪大眼科と,東大眼科が総力を挙げて作った「オキュラーサーフェス疾患」の教科書である。西田幸二教授,天野史郎教授の情熱が伝わる力の入った書となっている。タイトルに「目で見る鑑別」とあるように,鮮明な写真が豊富に使われており,ひと目で疾患が理解できるように構成されている。また内容も具体的な鑑別に加えて,実際の治療まで懇切丁寧に書かれているので,日々の臨床に大いに役立つこと間違いない。
従来は「角膜疾患」としてひとくくりにされていた眼表面疾患だが,最近では「オキュラーサーフェス疾患」として一つの独立した分野として認識されるようになった。涙腺から涙液が分泌され,眼瞼による正常な瞬目によって涙液が眼表面に供給され,そして涙道から排出されるダイナミックな側面も重要な一つの概念になっている。そして角膜および結膜上皮とそれを定常的にサポートするそれぞれのステムセルに,ゴブレットセルなどの機能細胞群が互いに助け合ってオキュラーサーフェスの健常性を維持しているのである。それぞれの機能の一つでも破綻するといわゆる“病態”となるわけだが,オキュラーサーフェスの診断においては,どの部分が破綻しているのかをしっかりと把握する必要がある。
従来は「角膜疾患」としてひとくくりにされていた眼表面疾患だが,最近では「オキュラーサーフェス疾患」として一つの独立した分野として認識されるようになった。涙腺から涙液が分泌され,眼瞼による正常な瞬目によって涙液が眼表面に供給され,そして涙道から排出されるダイナミックな側面も重要な一つの概念になっている。そして角膜および結膜上皮とそれを定常的にサポートするそれぞれのステムセルに,ゴブレットセルなどの機能細胞群が互いに助け合ってオキュラーサーフェスの健常性を維持しているのである。それぞれの機能の一つでも破綻するといわゆる“病態”となるわけだが,オキュラーサーフェスの診断においては,どの部分が破綻しているのかをしっかりと把握する必要がある。
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