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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科68巻5号

2014年05月発行

今月の表紙

Valsalva網膜症

著者: 深瀬明子1 寺崎浩子2

所属機関: 1順天堂大学医学部附属浦安病院 2名古屋大学

ページ範囲:P.629 - P.629

文献概要

 症例は24歳,男性。右眼変視症を主訴に近医受診し,網膜前出血の診断,精査・加療目的に当院を受診した。初診時視力は右0.2(0.7×-1.75D),左0.4(1.5×-1.25D),眼圧は圧平眼圧計にて両眼とも14mmHg,眼底所見は右眼視神経乳頭上方に網膜前出血がニボーを形成しており,黄斑部にも網膜前出血を認めた。9か月前までボクシングをやっていたが最近の外傷や既往歴はなく,症状出現前に筋力トレーニングなどでいきんだというエピソードからValsalva網膜症と考えられた。撮影は初診時に行った。

 内服加療を行い,2週間後に黄斑部の網膜前出血は消失,2か月後には視神経乳頭上方の出血も吸収され硝子体混濁をわずかに残すのみとなり,右視力(1.5)まで改善した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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