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臨床報告
翼状片手術前後の前眼部OCTを用いた角膜変化の観察
著者: 髙橋大介1
所属機関: 1たかはし眼科
ページ範囲:P.889 - P.893
文献購入ページに移動要約 目的:翼状片術後の屈折と角膜形状の変化の報告。対象と方法:翼状片手術を行った21例26眼を対象とした。術前と,術後3か月までの5回,自動屈折計で角膜2方向の屈折を測定した。術前と術翌日に光干渉断層計(OCT)で前眼部の形状を記録した。結果:術直後の角膜屈折は平均3.1Dの先鋭化があり(p<0.001),それ以後は変化しなかった。角膜屈折の変化は,翼状片長と有意に相関した(p<0.05)。角膜形状と前房深度には,術前と術翌日で有意差がなかった。結論:翼状片手術では,角膜実質の形状は変化しない。翼状片での角膜乱視は,角膜表面でなく,翼状片の表面が関係する人工産物(アーチファクト)である。
参考文献
1)Tomidokoro A, Miyata K, Sakaguchi Y et al:Effects of pterygium on corneal spherical power and astigmatism. Ophthalmology 107:1568-1571, 2000
2)稲葉純子・外園千恵:翼状片.眼科プラクティス3(オキュラーサーフェスのすべて).269-273.文光堂,東京,2005
3)Kheirkhah A, Safi H, Molaei S et al:Effects of pterygium surgery on front and back corneal astigmatism. Can J Ophthalmol 47:423-428, 2012
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