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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科68巻8号

2014年08月発行

文献概要

特集 第67回日本臨床眼科学会講演集(6) 原著

ドルゾラミド塩酸塩/チモロールマレイン酸配合剤からブリンゾラミド塩酸塩,チモロール単剤併用に切り替えた眼圧変化

著者: 渡邊逸郎1 渡邊一郎2 家木良彰2

所属機関: 1白井病院 2川崎医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1171 - P.1175

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要約 目的:配合剤から単剤併用に切り替えた眼圧変化の後ろ向き報告。対象と方法:ドルゾラミド塩酸塩/チモロールマレイン酸塩配合剤(DTFC)使用中の眼刺激症状を訴える正常眼圧緑内障15例27眼を対象。男性3例,女性12例,平均年齢は72.8±8.5歳。DTFCから眼刺激症状の少ないブリンゾラミド懸濁性点眼液を選択し単剤併用とし,6か月間の眼圧経過とアドヒアランスについて調べた。結果:切り替え後,全経過において有意な眼圧下降を得た。点眼回数増加にもかかわらず良好なアドヒアランスであった。結論:アドヒアランスに関しては眼刺激症状の改善も重要な因子であり,単剤併用においてさらなる眼圧下降が得られる可能性がある。

参考文献

1)Choudhri S, Wand M, Shields MB:A comparison of dorzolamide-timolol combination versus the concomitant drugs. Am J Ophthalmol 130:832-833, 2000
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3)Bacharach J, Delgado MF, Iwach AG:Comparison of the efficacy of the fixed-combination timolol/dorzoramide versus concomitant administration of timolol and dorzolamide. J Ocul Pharmacol Ther 19:93-96, 2003
4)添田 祐・塚本秀利・野間英孝・他:日本人における1%ブリンゾラミド点眼薬と1%ドルゾラミド点眼薬の使用感の比較.あたらしい眼科 21:389-392,2004
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8)武田桜子・上村 文・松原正男:β遮断薬/炭酸脱水酵素阻害薬配合点眼液に切り替えた緑内障患者の効果および安全性.あたらしい眼科 29:253-257,2012
9)早川真弘・澤田 有・阿部早苗・他:ドルゾラミド塩酸塩/チモロールマレイン酸塩配合点眼液への切り替え経験.あたらしい眼科 30:261-264,2013
10)井上賢治・富田剛司:ドルゾラミド・マレイン酸チモロール配合点眼液1年間投与の効果.あたらしい眼科 30:857-860,2013
11)日本緑内障学会緑内障診療ガイドライン作成委員会:緑内障診療ガイドライン(第3版).日眼会誌 116:3-46,2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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