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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科69巻10号

2015年10月発行

文献概要

連載 目指せ!眼の形成外科エキスパート・第14回

下眼瞼内反症手術—虎の巻!

著者: 西本浩之12

所属機関: 1横須賀市立うわまち病院 2北里大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1464 - P.1469

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はじめに

 まず,はじめに一言。「逆さまつ毛と侮るなかれ」。ただ抜くだけでは,一時的な改善にすぎず,根本的治療にはなりません。まつ毛には異物迷入の阻止効果があり,また美容的要素にも関与しているため,それなりに大切な「組織」です。眼瞼構造は上下とも似ているため,どちらかの眼瞼手術をマスターすれば,他方側への近道にもなります。上下の相違点は,瞼板高の違い(上が約8mm,下が約5mm)で,下眼瞼手術のほうが術野が狭くなることと,水平方向の影響を受けやすいことです。

参考文献

1)Kakizaki H, Zhao J, Nakano T:The lower eyelid retractor consists of definite double layers. Ophthalmology 113:2346-2350, 2006
2)柿﨑裕彦:下眼瞼内反症.眼形成外科—虎の巻.33-35,メディカル葵出版,東京,2009
3)Nishimoto H, Takahashi Y, Kakizaki H:Relationship of horizontal lower eyelid laxity, involutional entropion occurrence, and age of asian patients. Ophthal Plast Reconstr Surg 29:492-496, 2013
4)Kakizaki H, Zako M, Kinoshita S et al:Posterior layer advancement of the lower eyelid retractor in involutional entropion repair. Ophthal Plast Reconstr Surg 23:292-295, 2007
5)柿﨑裕彦:Lower eyelid retractors' advancementによる下眼瞼内反症手術.PEPARS 51:94-102,2011
6)久冨 潮:下眼瞼内反症.眼瞼の形成外科.47-54,金原出版,東京,1987

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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