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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科69巻10号

2015年10月発行

文献概要

特集 第68回日本臨床眼科学会講演集(8) 原著

網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫に対するラニビズマブの硝子体内注射と硝子体手術の効果

著者: 吉田健也1 南雅之1 藤澤邦見1 高橋春男2

所属機関: 1昭和大学横浜市北部病院眼科 2昭和大学医学部眼科学講座

ページ範囲:P.1509 - P.1512

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要約 目的:黄斑浮腫がある網膜静脈閉塞症に対してラニビズマブの硝子体内投与を行い,硝子体手術を実施またはしなかった症例での成績の報告。対象と方法:過去41月間にラニビズマブの硝子体内投与を行った黄斑浮腫を伴う網膜静脈閉塞症30眼を対象とした。網膜分枝静脈閉塞症17眼,網膜中心静脈閉塞症13眼である。硝子体手術は,それぞれ17眼中10眼と13眼中6眼に行った。視力はlogMARで評価し,平均10か月以上の経過を追った。結果:網膜静脈分枝閉塞症では,注射群,手術群ともに,有意に視力が改善し,中心窩厚の平均値も,両群ともに減少した。網膜中心静脈閉塞症群では,視力の平均値に有意な変化はなかった。結論:黄斑浮腫がある網膜静脈分枝閉塞症に対するラニビズマブの硝子体内投与と硝子体手術では,ともに中心窩厚が減少し,視力が改善した。

参考文献

1)矢野晋策・瓶井資弘・鈴木三保子・他:網膜静脈分枝閉塞症の治療成績.日眼会誌 115:1073-1078,2011
2)松下五佳・新田憲和・相馬利香・他:網膜静脈分枝閉塞症に伴う黄斑浮腫に対する硝子体手術あるいはベバシズマブ硝子体内注入の効果.臨眼 65:1691-1694,2011
3)岩城正佳・杉浦由美・竹内 実・他:網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫に対する硝子体手術の成績.臨眼 55:667-671,2001
4)臥雲郷子・春日勇三・新井 純・他:網膜静脈閉塞症による黄斑浮腫に対する硝子体手術.眼科手術 14:117-120,2001
5)桐井枝里子・山本禎子・三浦 瞳・他:網膜静脈分枝閉塞症における硝子体手術の長期効果.臨眼 65:1695-1702,2011
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7)Sato T, Sawada K, Iwahashi-Shima C et al:25-gauge vitrectomy versus intravitreal bevacizumab for macular edema secondary to branch retinal vein occlusion:1 year follow-up. Annals of the Academy of Medicine Singapore 41:294-299, 2012
8)Hanada N, Iijima H, Sakurada Y et al:Recurrence of macular edema associated with branch retinal vein occlusion after intravitreal bevacizumab. Jpn J Ophthalmol 56:165-174, 2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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