icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科69巻12号

2015年11月発行

今月の表紙

水晶体前方脱臼

著者: 山口純1 寺崎浩子2

所属機関: 1北里大学病院 2名古屋大学

ページ範囲:P.1582 - P.1582

文献概要

 症例は30歳,女性。サルコイドーシスのため当院内科を受診していたが,右眼の霧視や複視を訴えたため眼科を受診された。初診時の視力は右0.02(0.8×+12.00D),左0.01(0.7×+12.00D),眼圧は両眼ともに13mmHg。前眼部所見として,前房内cell(+),水晶体の下鼻側への偏位と膨化が両眼にみられた。眼底所見は,網膜血管の強い蛇行を認めるものの炎症はみられなかった。手の指が細長く,以前より水晶体偏位を指摘されているため,Marfan症候群が疑われ,後に確定診断された。

 3か月後の診察にて,右眼の水晶体が前方へ偏位し角膜後面へ接する状態になったため,手術適応となった。写真はこの時に撮影したものである。手術はIOL縫着術を行い,視力は右(1.0×−0.75D()cyl−1.00D 120°)となった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら