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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科69巻13号

2015年12月発行

文献概要

連載 目指せ!眼の形成外科エキスパート・第16回

眼表面の敵—睫毛内反症と睫毛乱生症に対する治療

著者: 幸島究1

所属機関: 1京都大学医学研究科形成外科

ページ範囲:P.1794 - P.1797

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はじめに

 東洋人の小児によくみられる「さかまつげ」と「蒙古ひだ」。これらは,いずれもわれわれがもつ解剖学的特徴と密接に関連しています。したがって,日々の診療で蒙古ひだ(内眼角贅皮)を伴うさかまつげ(睫毛内反症)の子どもに出会う機会がおのずと多くなります。頻繁に遭遇する疾患ですからしっかり知っておいて損はありません。

 次に睫毛乱生症。これは眼表面への悪影響が大きく,しかも治療が容易ではない難敵です。簡単によい結果が得られるものでないという認識を患者さんと共有したうえで対策を立てていくことが大切です。

 まぶたが原因となるこの「眼表面の大敵」について一緒に勉強してまいりましょう。

参考文献

1)柿﨑裕彦:Ⅳ下眼瞼内反症,Ⅴ睫毛乱生.眼形成外科—虎の巻.33-50,メディカル葵出版,東京,2009
2)早川 治・角谷徳芳・伊藤芳憲・他:内眼角贅皮を伴う睫毛内反症の治療経験.形成外科 46:1147-1151,2003
3)折登岑夫:Z形成による控えめな内眼角形成術.日本美容外科学会会報 15:32-36,1994
4)Rhatigan MC, Ashworth JL, Goodall K et al:Correction of blepharoconjunctivitis related upper eyelid entropion using the anterior lamellar reposition technique. Eye(Lond) 11:118-120, 1997
5)Wojno TH:Lid splitting with lash resection for cicatrical entropoin and trichiasis. Ophthal Plast Reconstr Surg 8:287-289, 1992

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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