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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科7巻10号

1953年10月発行

文献概要

臨床實驗

視束症状の特性とその分類について—特に脱髓疾患群との關係

著者: 桑島治三郞1

所属機関: 1東北大分院眼科

ページ範囲:P.563 - P.566

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Ⅰ.視束症状の本來の特長
 坐骨神經痛とか顔面神經麻痺などというように,特定の神經の障碍をあらわした病名は必ずしも珍らしくはないがこれらの神經障砥に單獨で「神經炎」だの「神經萎縮」などとよばれるものは餘り見あたらない。たゞヒトの視神經にだけは,これが末梢神經のひとつとして腦神經にぞくするとされていた時代から單獨で「神經炎」や「神經萎縮」とよぶ病氣のあることが知られ今日ではすでに常識酌事項のひとつになつている。
 末梢神經に單獨でおこる「神經炎」というものにはそれ自體に問題はあるが,視神經が今日あらゆる點からみて末梢神經ではなく大腦白質の延長であり中枢神經系の一部であることが明らかにされ「視束」の名でよばれるようになつてみると1),「視神經炎」や「視神經萎縮」とよぶものの本來の概念が「腦炎」,「脊髄炎」および「脊髄癆」や腦脊髄の「硬化症」などの概念に相當するということは特に説明をまつまでもなく肯ずかれる2)3)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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