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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科7巻11号

1953年11月発行

文献概要

特集 眼科臨床の進歩Ⅱ 網膜血管

網膜及び葡萄膜の血壓比と臨床

著者: 大橋孝平1

所属機関: 1慈惠醫科大學眼科

ページ範囲:P.659 - P.671

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 高血壓,低血壓その他種々の眼底血壓障害の際の網膜と葡萄膜との各種血壓比を檢討した臨床的觀察は從來内外に殆んど見られない樣である。著者等の所ではこの問題に就ては數年來より種々検討しているので,いま大要を述べよう。
 高血壓の際に網膜中心動脈血壓(以下RA壓)に亢進を認めることは已にBailliart氏等の多くの記載があつて,吾國でも植村,菅沼,長谷部氏等多くの報告があり,殊に頭蓋内高血壓に際してもEspildora,菅沼,植村諸氏はRAと上腕動脈血壓との最大,最小血壓比を検討し,廣義頭蓋内高血壓では最大血壓がRAで亢進し,その上腕との比は0.65以上を示すとし,腦壓上昇があれば最小血壓比が高くなるとし,菅沼氏は時には局所高血壓の始めは眼球内高血壓と稱すべきものもあると述べているが,一方Fanta氏は局所的の低血壓として頭蓋内低血壓の存在をも記載している。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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