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銀海餘滴
癌の化學療法の研究
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ページ範囲:P.970 - P.970
文献購入ページに移動 藥劑の癌細胞に對する作用效果を,細胞個々について點檢的に精査できる吉田肉腫は,癌化學療法の研究には好個の材料でめる。吉田教授等は1946年以來この方面の研究に着手したが,1950年東大石館教授及びその共同者と提携して研究を擴大した。現在市販されているナイトロミンはその所産である。固よりこの方面の研究は今後の展開に期待すべきであるが,吉田肉腫が我國に於て事實上最初の組織だつた癌化學療法の研究を生み出した貢献は見逃せない。
大略以上であるが,吉田肉腫の研究は海外にも反響が強く,スエーデン,米國等には,早く,その株を分與されたが,最近は,ドイツからも分與の要求があつで空輸された由である。なお最近吉田教授等はシロネズミの肝癌を吉田肉腫と同じ液状癌に轉換に成功されたことはその研究に對する烱眼と努力とに對して双手をあげて賞讃を禁じ得ないところである。
大略以上であるが,吉田肉腫の研究は海外にも反響が強く,スエーデン,米國等には,早く,その株を分與されたが,最近は,ドイツからも分與の要求があつで空輸された由である。なお最近吉田教授等はシロネズミの肝癌を吉田肉腫と同じ液状癌に轉換に成功されたことはその研究に對する烱眼と努力とに對して双手をあげて賞讃を禁じ得ないところである。
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