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特集 第6回日本臨床眼科学会講演集(普通講演)
(10)色相配列による色覺檢査に就いて(第2報)
著者: 小尾榮1
所属機関: 1東京醫科大學眼科教室
ページ範囲:P.100 - P.104
文献購入ページに移動 先天性色覺異常者の色を識別する能力が,色覺正常者に比較して,どの程度劣つているかと云う事を判定し,併せて色覺異常者の混同色を色彩論的に検討するのが,本報の目的である。
從來より,色覺異常者の混同色に關する研究に,色素色を用いる方法は,種々行われているが,それに用いられた色の表し方は,何れも感覺的表現に基くものであり,正確さに於いて缺ける處がある。而るに,近年測色學の發達につれて,色の表し方も數量的に取扱う事が可能になつて來たのである。中でも今日の測色學より見て,色を表す方法として最もすぐれたものに,C.I.E.表色系がある。之は光の混色實驗に,生理的な事實を考慮に入れて作られたもので,現在各國に用いられている。我國に於いても,照明工學に先ず取上げられ,今日では次第に寫眞,色材,染色關係等に用いられるようになつている。
從來より,色覺異常者の混同色に關する研究に,色素色を用いる方法は,種々行われているが,それに用いられた色の表し方は,何れも感覺的表現に基くものであり,正確さに於いて缺ける處がある。而るに,近年測色學の發達につれて,色の表し方も數量的に取扱う事が可能になつて來たのである。中でも今日の測色學より見て,色を表す方法として最もすぐれたものに,C.I.E.表色系がある。之は光の混色實驗に,生理的な事實を考慮に入れて作られたもので,現在各國に用いられている。我國に於いても,照明工學に先ず取上げられ,今日では次第に寫眞,色材,染色關係等に用いられるようになつている。
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