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臨床實驗
我が國における軸性視束炎の概念的偏向と脚氣弱視の諸問題
著者: 桑島治三郞1
所属機関: 1東北大分院眼科
ページ範囲:P.231 - P.234
文献購入ページに移動 わが國の球後視束炎が歐米のそれと同樣の概念に立つものである限り,その本態論もまた彼の地のそれと同樣な水準で論じる要があり,これまでいわれたようなわが國獨特の球後視束炎の原因論は再批判を要すべきものであることは,かねて私の主張して來た處である。
Walshはその名著「臨牀神經眼科學」において,アメリカの球後視束炎の大多數が多發硬化症によるものであるに反し,日本のそれは常に脚氣および授乳によるといわれていることを島薗の文献を引用してのべ,更に,しかし脚氣によるとされる日本の球後視束炎は,小口の論文によれば,中心性網膜炎の合併に原因するものであると特に注意している。この小口の説に多大の注意を拂つていることは,同著の他の箇處にも反復して引用している事實によつて明らかである。
Walshはその名著「臨牀神經眼科學」において,アメリカの球後視束炎の大多數が多發硬化症によるものであるに反し,日本のそれは常に脚氣および授乳によるといわれていることを島薗の文献を引用してのべ,更に,しかし脚氣によるとされる日本の球後視束炎は,小口の論文によれば,中心性網膜炎の合併に原因するものであると特に注意している。この小口の説に多大の注意を拂つていることは,同著の他の箇處にも反復して引用している事實によつて明らかである。
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