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臨床實驗
ローランス・ビードル氏症候群の1例
著者: 阿部正博1
所属機関: 1東北大眼科
ページ範囲:P.255 - P.257
文献購入ページに移動 網膜色素變性症には身體矮小,耳聾乃至難聽,癲癇,先天性痴呆其の他の精神異常,四肢骨體異常,腦下垂體疼患等種々の合併症が見られることは既に知られて居るが就中Laurence Moon (1866)兩氏が4人の同胞に精神發育障碍及び生殖器萎縮性肥胖症を伴う網膜色素變性症の症例を記載し,更にBardet(1920)Biedl(1922)氏等が夫々指趾過多症を合併せる例を報告して以來,類似症候群の報告相つぎ,爾來之等の精神發育障碍,肥胖症,指趾過多症等を合併する網膜色素變性症をLaurence-Moon-Biedl氏症候群又はBardet-Biedl氏症候群と名付けて居る。歐米に於ては200例を越える報告があると云われて居るが,本邦に於ても本症候群の名稱で報告されたものとしては,昭和8年の林教授の報告を矯矢として上野(昭和9),山本(昭和10),濱田(昭和20),原田(昭和20)氏等の報告があり,更に最近は山根(昭和25)滿田・大畑(昭和25)曲直部(昭和27)氏等の報告例を見て居るが,此の他,金光(昭和2),楠元(昭和5),深水(大正14)佐藤淸(昭和9)靑山(昭和3),氏等の例も略々本症候群に類似するものと推測される。筆者は最近本症候群に該當する1症例を經驗したので茲に報告する。
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