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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科7巻4号

1953年04月発行

文献概要

臨床實驗

腦腫瘍と誤まられた楔状洞粘液嚢腫を有する慢性球後視束疾患の1例

著者: 市川達1

所属機関: 1日本醫科大學眼科學教室

ページ範囲:P.290 - P.295

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 私は最近右側の楔状洞及び篩骨洞の粘液嚢腫を有し右眼に視束萎縮,眼球突出,失明を來し,左眼に視力減退と線に對する乳頭黄斑纖維束暗點を證明し,副鼻腔手術に依り右眼の中心暗點,視束萎縮のみを殘して治癒した1例を經驗した。
 楔状洞の粘液嚢腫は文献に依れば極めて稀なもので私の調査した範圍では十數例に過ぎない様である。又本疾患に中心暗點を來すは更に稀の樣であり,本例に之れを證明したという事實は所謂鼻性視束炎なるものの本能解明上多少とも興味ありと思われる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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