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臨床實驗
近用眼鏡選定の參考—特に明視の距離に關して
著者: 飯沼巖1 近江榮美子1 北川操1
所属機関: 1和歌山醫大眼科教室
ページ範囲:P.245 - P.248
文献購入ページに移動明視の距離は通常眼前25〜30cmとされている。しかし仲々例外もあることは,日頃經驗するところである。元來此の距離は,單に經驗上得られた數値であるが,中村康教授は例外の原因として,裝用者の職業的な使用目的の差異を考えておられる樣である。私達も此の樣なことを考慮して,検眼選定しているのであるが,必ずしも夫のみでないことは,注意して検眼していると,全く同種同樣な職業の人々の内に於ても,その明視の距離にかなりの個人差のあることに氣付くのである。夫故に老視眼鏡を選定するに當つて,特殊な職業的要因を除けば,「普通明視の距離は眼前30cmに求むべきである。」と單に固定して考えておくと,不適當な場合がおこり得るのではなからうか。
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