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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科70巻10号

2016年10月発行

文献概要

臨床報告

国府台病院眼科における知的障害者専門外来:開設後10年の状況

著者: 山崎広子12 柴玉珠1 関根久恵1 岩渕一馬1 稲垣真澄2 加我牧子23

所属機関: 1国立国際医療研究センター国府台病院眼科 2国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所知的障害研究部 3東京都立東部療育センター

ページ範囲:P.1565 - P.1570

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要約 目的:知的障害者の眼科専門外来開設後10年の診療状況を報告する。

方法:受診時年齢,知的障害の原疾患,眼科的主訴,眼科的診断,治療とその結果を検討した。

結果:総数は239名で,初診時16歳以上が半数を占めた。原因不明例が多く,ダウン症,脳性麻痺,自閉症などが続いた。主訴は視力低下,眼位異常,眼瞼下垂,外眼部の異常で,白内障(63例),網膜剝離(17例),斜視(67例)の診断が確定した。27例の白内障術後には8割以上で視力が改善した。

結論:知的障害者が受診しやすい環境作りと丁寧な検査により確定診断や適切な治療法選択につながった。視力向上がみられる症例も多く,眼科専門外来は知的障害者のQOL向上に貢献していると考えた。

参考文献

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3)有馬正高:加齢にともなう知的障害の医学的課題.発達障害研究24:165-173,2002
4)小林朋佳・稲垣真澄・加我牧子:知的障害児・者に見られる「機能退行」の予防に関する研究(第一報) 全国知的障害関連施設調査の結果から.脳と発達39:273,2007
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7)大屋 滋:発達障害時の診療—医療のバリアフリー.外来小児科17:417-418,2014
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9)後藤 晋・百武真弓:重度心身障害者に対する眼内レンズ手術—障害児・者の眼科医療その2.日眼会誌97:1307-1311,1992.
10)檜垣忠尚・上江田信彦・鈴木康仁・他:自傷癖のある知的障害者の白内障手術.臨眼56:517-521,2002
11)後藤 晋・乾 俊介・河野眞一郎・他:重度心身障害児・者の網膜剝離手術.眼臨87:2583-2587,1993
12)今泉寛子・竹田宗泰・奥芝詩子・他:知的障害者にみられた網膜剝離.臨眼61:525-529,2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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