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臨床報告
国府台病院眼科における知的障害者専門外来:開設後10年の状況
著者: 山崎広子12 柴玉珠1 関根久恵1 岩渕一馬1 稲垣真澄2 加我牧子23
所属機関: 1国立国際医療研究センター国府台病院眼科 2国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所知的障害研究部 3東京都立東部療育センター
ページ範囲:P.1565 - P.1570
文献購入ページに移動方法:受診時年齢,知的障害の原疾患,眼科的主訴,眼科的診断,治療とその結果を検討した。
結果:総数は239名で,初診時16歳以上が半数を占めた。原因不明例が多く,ダウン症,脳性麻痺,自閉症などが続いた。主訴は視力低下,眼位異常,眼瞼下垂,外眼部の異常で,白内障(63例),網膜剝離(17例),斜視(67例)の診断が確定した。27例の白内障術後には8割以上で視力が改善した。
結論:知的障害者が受診しやすい環境作りと丁寧な検査により確定診断や適切な治療法選択につながった。視力向上がみられる症例も多く,眼科専門外来は知的障害者のQOL向上に貢献していると考えた。
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