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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科70巻11号

2016年10月発行

文献概要

増刊号 眼感染症の傾向と対策—完全マニュアル Ⅲ.疾患別:診断・治療の進め方と処方例 4.角膜疾患

アカントアメーバ角膜炎

著者: 石橋康久1 加治優一2

所属機関: 1筑波病院眼科 2筑波大学医学医療系眼科学

ページ範囲:P.204 - P.211

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POINT

■非常に難治である。特に初期で治療に成功しない症例や,移行期,完成期で初診した症例は注意が必要である。

■特異的な治療法は確立されていない。

■CLによるものが,全体の85〜90%を占める。それらの例は,CL保存ケースの汚染が原因である。しかも使用している消毒剤の効果が,煮沸消毒,コールド消毒,MPSと次第に弱まったため,アメーバがケース内で増殖し,CLに付着し角膜の傷から侵入して感染する。

■現在のところ,筆者らが提唱した,角膜掻爬,抗アメーバ効果のある薬剤の点眼,抗真菌剤の全身投与を組み合わせた,3者併用療法が最も有効である。

参考文献

1)Nagington J, Watson PG, Playfair TJ et al:Amoebic infection of the eye. Lancet 2:1537-1540, 1974
keratitisの1例.日眼会誌92:963-972,1988
3)石橋康久:最近増加するアカントアメーバ角膜炎—報告例の推移と自験例の分析.眼臨紀3:22-29,2010
keratitis. Ophthalmology 121:1383-1388, 2014
5)石橋康久・本村幸子:アカントアメーバ角膜炎の臨床所見—初期から完成期まで.日本の眼科62:893-896,1991
6)石橋康久・本村幸子:アカントアメーバ角膜炎.眼科Mook No 50:角膜—新しい知見・疾患概念と治療.85-93,1993
7)渡辺亮子・石橋康久・本村幸子・他:コンタクトレンズ装用者保存液からのアカントアメーバの培養について.日眼会誌98:477-480,1994
keratitis. Cornea 27:439-445, 2008
keratitis by anterior-segment optical coherence tomography. Am Acad Ophthalmol 121:2153-2158, 2014
keratitis. Mol Vis 13:1319-1326, 2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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