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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科70巻11号

2016年10月発行

文献概要

増刊号 眼感染症の傾向と対策—完全マニュアル Ⅲ.疾患別:診断・治療の進め方と処方例 4.角膜疾患

非定型抗酸菌角膜炎

著者: 上田真由美1 外園千恵2

所属機関: 1京都府立医科大学感覚器未来医療学 2京都府立医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.217 - P.222

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POINT

■非定型抗酸菌角膜炎は稀であるが,進行が遅く,前房炎症を伴う難治性の角膜炎では本症を疑う。

■特徴的所見の有無,微生物検査により早期に診断して治療を開始することが望ましい。

■通常の細菌学的検査では菌を検出できず,同定には抗酸菌染色と抗酸菌培養が必要である。

■アミカシン,クラリスロマイシンなど,感受性のある薬剤を用いてもきわめて難治である。

■初期のステロイド使用は炎症をマスクし,治療を長引かせる。

参考文献

1)外園千恵:非定型抗酸菌症.木下 茂(編):角膜疾患—外来でこう診てこう治せ.142-143,メジカルビュー社,東京,2015
2)外園千恵:Case 78非定型抗酸菌による難治性角膜潰瘍.木下 茂・小泉範子・外園千恵(編):スリット所見で診る角膜疾患80.170-171,メジカルビュー社,東京,2008
3)Solomon A, Karp CL, Miller D et al:Mycobacterium interface keratitis after laser in situ keratomileusis. Ophthalmology 108:2201-2208, 2001
4)Garg P, Bansal AK, Sharma S et al:Bilateral infectious keratitis after laser in situ keratomileusis:a case report and review of the literature. Ophthalmology 108:121-125, 2001
5)John T, Velotta E:Nontuberculous(atypical)mycobacterial keratitis after LASIK:current status and clinical implications. Cornea 24:245-255, 2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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