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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科70巻11号

2016年10月発行

文献概要

増刊号 眼感染症の傾向と対策—完全マニュアル Ⅲ.疾患別:診断・治療の進め方と処方例 5.ぶどう膜・網脈絡膜疾患

眼トキソプラズマ症

著者: 蕪城俊克1

所属機関: 1東京大学医学部附属病院眼科

ページ範囲:P.248 - P.253

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POINT

■先天性感染と後天性感染があり,近年後天性感染の症例が増えている。

■本邦では10%前後に感染の既往があるが,ほとんどは不顕性感染である。

■活動性病変は1〜3乳頭径大の白色〜黄白色の境界不明瞭な病巣で,網膜後極部に起きることが多い。

■先天性感染は通常両眼性で黄斑部に陳旧性瘢痕病巣がみられ,その周囲に再発を起こす。

■後天性感染は片眼性が多く,陳旧性病巣が存在せず,トキソプラズマIgM抗体が陽性になる点が先天性感染と異なる。

参考文献

1)鬼木信乃夫:感染性ぶどう膜炎1)トキソプラズマ症.水木信久(編):基礎からわかるぶどう膜炎.235-239,金原出版,東京,2006
2)Khin-Sane-Win, Matsumura T, Kumagai S et al:Prevalence of antiboy to Toxoplasma gondii in Hyogo Prefecture, Japan:comparisonat a 10-year interval. Kobe J Med Sci 43:159-168, 1997
3)高瀬 博:眼トキソプラズマ症.園田康平(編):専門医のための眼科診療クオリファイ13 ぶどう膜炎を斬る! 188-191,中山書店,東京,2012
4)Balansard B, Bodaghi B, Cassoux N et al:Necrotising retinopathies simulating acute retinal necrosis syndrome. Br J Ophthalmol 89:96-101, 2005
5)宮平 靖:トキソプラズマ症.山口 徹・北原光夫・福井次矢(編):今日の治療指針2012.pp238-240,医学書院,東京,2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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