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臨床報告
網膜中心静脈閉塞症に網膜動脈分枝閉塞症と硝子体出血を合併した1例
著者: 岡本貴子1 佐藤文平2 光辻辰馬3 池田恒彦4
所属機関: 1市立芦屋病院眼科 2大阪回生病院眼科 3南大阪病院眼科 4大阪医科大学眼科学教室
ページ範囲:P.1925 - P.1929
文献購入ページに移動症例:69歳,女性。主訴:左眼霧視,初診時視力(0.5)。耳上側網膜の白濁と乳頭周囲網膜出血および硝子体出血を認めた。
結果:ウロキナーゼ点滴後にワルファリン漸減療法を施行。硝子体出血や静脈の拡張は次第に消退し網膜下出血も減少した。7か月後,視力(1.0)に回復した。
結論:半側網膜中心静脈閉塞症に網膜動脈分枝閉塞と硝子体出血,網膜下出血がほぼ同時に合併した症例を経験した。一般に,網膜中心静脈閉塞症に網膜動脈閉塞を合併すると視力予後は不良のことが多いが,本症例は半側網膜中心静脈閉塞症のため良好であった可能性がある。
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