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文献概要
連載 蛍光眼底造影クリニカルカンファレンス・第2回
網膜静脈分枝閉塞症 陳旧期
著者: 長谷川泰司1 飯田知弘1
所属機関: 1東京女子医科大学眼科学教室
ページ範囲:P.200 - P.206
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網膜静脈分枝閉塞症(branch retinal vein occlusion:BRVO)は網膜動静脈交叉部での動脈による静脈圧排によって乱流が生じ,血栓が生じることで網膜静脈の分枝が閉塞すると考えられている。高血圧,動脈硬化などの生活習慣病患者に多くみられる1)。
急性期では,網膜神経線維層にみられる網膜表層出血など特徴的な所見がみられ診断は比較的容易であるが,出血が吸収された状態で初めて受診した場合には,診断を確定するためにフルオレセイン蛍光眼底造影検査(fluorescein angiography:FA)が非常に重要である。静脈閉塞が持続すると閉塞静脈の白線化,閉塞部位と非閉塞部位を結ぶ側副血行路の発達,毛細血管拡張や毛細血管瘤,無灌流領域(nonperfusion area:NPA)の形成などの変化が生じる。FAでは上記の血管変化を明瞭に捉えることができる。
網膜静脈分枝閉塞症(branch retinal vein occlusion:BRVO)は網膜動静脈交叉部での動脈による静脈圧排によって乱流が生じ,血栓が生じることで網膜静脈の分枝が閉塞すると考えられている。高血圧,動脈硬化などの生活習慣病患者に多くみられる1)。
急性期では,網膜神経線維層にみられる網膜表層出血など特徴的な所見がみられ診断は比較的容易であるが,出血が吸収された状態で初めて受診した場合には,診断を確定するためにフルオレセイン蛍光眼底造影検査(fluorescein angiography:FA)が非常に重要である。静脈閉塞が持続すると閉塞静脈の白線化,閉塞部位と非閉塞部位を結ぶ側副血行路の発達,毛細血管拡張や毛細血管瘤,無灌流領域(nonperfusion area:NPA)の形成などの変化が生じる。FAでは上記の血管変化を明瞭に捉えることができる。
参考文献
1)Cugati S, Wang JJ, Knudtson MD et al:Retinal vein occlusion and vascular mortality:pooled data analysis of 2 population-based cohorts. Ophthalmology 114:520-524, 2007
2)Branch Vein Occlusion Study Group:Argon laser scatter photocoagulation for prevention of neovascularization and vitreous hemorrhage in branch vein occlusion. A randomized clinical trial. Arch Ophthalmol 104:34-41, 1986
3)Jia Y, Tan O, Tokayer J et al:Split-spectrum amplitude-decorrelation angiography with optical coherence tomography. Opt Express 20:4710-4725, 2012
4)Yannuzzi LA, Bardal AM, Freund KB et al:Idiopathic macular telangiectasia. Arch Ophthalmol 124:450-460, 2006
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