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特集 第69回日本臨床眼科学会講演集[1] 原著
斜視手術既往症例の斜視手術
著者: 牧野伸二1 保沢こずえ1 近藤玲子1 金井美佳1 須藤治子1 伊藤可奈子1 馬渡剛1
所属機関: 1自治医科大学眼科学講座
ページ範囲:P.399 - P.403
文献購入ページに移動対象と方法:過去10年間に当科で斜視手術を行った22例を対象とした。全例に他施設での斜視手術の既往があった。男性10例,女性12例で,年齢は20〜81歳,平均41歳である。
結果:当科受診時には,内斜視術後の外斜視が13例,外斜視術後の残余外斜視が6例,内斜視術後の残余内斜視が2例,外斜視術後の上下斜視が1例にあった。前回の斜視手術は,4〜60年前に行われていた。手術は原則として非手術眼または非手術筋に行い,10例では手術既往筋に行った。この10例中5例では,術前に既往筋ではないと推測し,術中に既往筋であったことが判明した。手術により8眼で正位が得られ,14眼で眼位異常が軽減した。22例すべてで整容的満足が得られた。
結論:斜視手術の既往がある22例に行った斜視手術で眼位異常が正常化または軽減した。斜視手術の既往筋は5例では術前に同定できなかった。
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