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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科70巻4号

2016年04月発行

文献概要

連載 目指せ!眼の形成外科エキスパート・第20回

眼窩腫瘍の診断と治療—理詰めでいけばかなりシンプル!

著者: 柿﨑裕彦1

所属機関: 1愛知医科大学病院眼形成・眼窩・涙道外科

ページ範囲:P.462 - P.466

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はじめに

 眼科医にとって最もなじみが薄くて嫌な疾患が「眼窩腫瘍」ではないでしょうか? たまたま脳ドックを受けたら眼窩に腫瘍があった,明らかに眼が飛び出てきた,まぶたが腫れてきた,こんなことから気づかれることがほとんどでしょう。

 眼科の外来診療を行っていても,眼窩腫瘍をほとんどみることはありません。しかし,まるで交通事故にでもあったかのように,眼窩腫瘍の患者が突然,先生方の前に現れてしまうのです。

 その時の先生方の最も重要な仕事は「眼窩腫瘍に気づいてあげること」です。そして,次に重要な仕事は「眼窩腫瘍を扱う専門施設に紹介すること」です。自分の施設で治療できれば申し分ないのですが,眼窩腫瘍の治療は,麻酔科,放射線科,血液内科などと共同で行う集学的治療の側面もあるため,なかなか難しい問題をはらんでいます。

 本稿では,眼科医として眼窩腫瘍に気づくためのヒントを中心に解説し,専門施設で行っている治療法についても若干触れることにします。

参考文献

1)窪田 惺:頭蓋骨腫瘍と眼窩内腫瘍を究める.永井書店,大阪,2001
2)辻 英貴:眼窩腫瘍の保存的治療.臨眼56:1658-1664,2002
3)安積 淳:眼窩腫瘍の外科的治療.臨眼56:1666-1673,2002

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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