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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科70巻4号

2016年04月発行

文献概要

特集 第69回日本臨床眼科学会講演集[2] 原著

アレルギー性結膜炎患者に対するエピナスチン点眼液の改良製剤の検討

著者: 渡邉潔1 大原博美1 中園由巳2

所属機関: 1ワタナベ眼科 2参天製薬

ページ範囲:P.535 - P.541

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要約 目的:ベンザルコニウム塩化物(BAK)非含有製剤に処方変更されたエピナスチン塩酸塩点眼液の有効性と安全性を検討した。

方法:アレルギー性結膜炎患者50例の両眼に1日4回4週間点眼し,自覚症状および他覚所見の改善効果および角結膜上皮への影響を評価した。また,ソフトコンタクトレンズ(SCL)装用者と非装用者に分けて比較検討した。

結果:BAK非含有エピナスチン塩酸塩点眼液は,眼瘙痒感などの自覚症状および他覚所見スコアを有意に低下させ,SCL装用群と非装用群の群間で差はなかった。角結膜上皮への影響はなかった。

結論:BAK非含有エピナスチン塩酸塩点眼液はアレルギー性結膜炎への良好な改善効果と安全性を示し,SCL装用の有無による影響はなかった。

参考文献

1)Cha SH, Lee JS, Oum BS et al:Corneal epithelial cellular dysfunction from benzalkonium chloride(BAC)in vitro. Clin Experiment Ophthalmol 32:180-184, 2004
2)Ichijima H, Petroll WM, Jester JV et al:Confocal microscopic studies of living rabbit cornea treated with benzalkonium chloride. Cornea 11:221-225, 1992
3)深川和己:結膜疾患QOL調査票(JACQLQ)の使い方.アレルギー63:764-766,2014
4)日本眼科アレルギー研究会アレルギー性結膜疾患診療ガイドライン編集委員会:アレルギー性結膜疾患診療ガイドライン(第2版).日眼会誌114:829-870,2010
5)中川やよい・大橋裕一・高村悦子・他:アレルギー性結膜炎患者を対象とした0.05%エピナスチン点眼液のオープンラベル長期投与試験成績.あたらしい眼科31:97-104,2014
6)萩原由美・椎 大介:エピナスチン塩酸塩点眼液の改良製剤の角膜および結膜上皮細胞に及ぼす影響.アレルギーの臨床35:266-271,2015

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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