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特集 第69回日本臨床眼科学会講演集[3] 原著
結石の処理に16ゲージシースが有用であった涙囊内結石症例
著者: 四宮加容1 赤岩慶1 大串陽子1 藤原亜希子1 三田村佳典1
所属機関: 1徳島大学大学院医歯薬研究部眼科学分野
ページ範囲:P.709 - P.712
文献購入ページに移動症例:62歳男性。数か月前から右の流涙と眼脂があった。
所見:通水試験で通水可能であったが,膿性貯留物の逆流があった。鼻涙管狭窄を疑い,涙道内視鏡下でのシース誘導シリコーンチューブ挿入術を予定した。術中,涙囊内に大きな結石を発見した。18Gシースで結石を搔爬して下鼻道への排出を試みたが,結石は固くて大きいため搔爬は困難であった。16Gシースを用いると,効率よく搔爬することができた。下鼻道に排出された結石は長径11mmであった。
結論:16Gシースはサイズが大きく,物体を押す力が強いことから大きな結石を効率よく搔爬することができた。
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