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特集 第69回日本臨床眼科学会講演集[3] 原著
胆管炎で発症し胆管炎の再発により再発した内因性細菌性眼内炎の1例
著者: 森秀夫1 谷原佑子1 内本佳世1
所属機関: 1大阪市立総合医療センター眼科
ページ範囲:P.747 - P.752
文献購入ページに移動症例:73歳の糖尿病合併男性。胆管炎治療中に右眼視力が0.02に低下し,充血,前房蓄膿,硝子体混濁を認めた。EBEとして緊急に前房洗浄,水晶体・硝子体切除を行った。術中に大型の網膜滲出壊死巣が認められた。術後に前房洗浄を追加し,肺炎桿菌が分離された。以後の経過は良好で,3か月後眼内レンズを移植し,視力0.8を得た。その1か月後の胆管炎再発に伴いEBEが再発し,この硝子体手術時に眼底への大量の膿付着と網膜出血を認めた。その後も2回硝子体手術を追加して消炎し,最終視力は0.3であった。
結論:EBE治療には初発再発を問わず消炎を得るまで硝子体手術を施行する必要がある。
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