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特集 第69回日本臨床眼科学会講演集[5] 原著
涙点に囊胞様隆起を認めた1例
著者: 大西貴子1 吉田圭1 原田奈月子1 菅谷哲史1 山田愛1 立花敦子1 加島陽二1 伊豆麻未2 杉谷雅彦2
所属機関: 1日本大学医学部視覚科学系眼科学分野 2日本大学医学部病態病理学系形態機能病理学分野
ページ範囲:P.1107 - P.1109
文献購入ページに移動症例:83歳女性。約2年前からの両側の流涙を主訴に受診した。両側の下涙点閉鎖と右下涙点の囊胞様隆起病変があった。
所見:右下涙点閉鎖に対して涙点形成術と涙道内視鏡検査を施行した。囊胞様病変を切除すると内腔は粘液で満たされ,涙小管と連続していた。下涙小管水平部は開通していたが,内総涙点の閉塞があった。切除検体は病理組織学的に重層扁平上皮に裏装される真性囊胞と診断された。
結論:本症例では二重閉塞により涙小管水平部は閉鎖空間となっていて,粘液産生能を有する総涙小管が含まれていた。これが囊胞形成の要因になった可能性がある。
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