icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科70巻9号

2016年09月発行

文献概要

特集 第69回日本臨床眼科学会講演集[7] 原著

Mチャート®を用いた黄斑前膜手術後の変視改善の評価

著者: 森井智也1 住岡孝吉1 宮本武1 岡田由香1 雑賀司珠也1

所属機関: 1和歌山県立医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1433 - P.1436

文献購入ページに移動
要約 目的:黄斑前膜手術後の変視の変化の程度をMチャート®を用いて検討した結果の報告。

対象と方法:過去15か月間に黄斑前膜手術を施行し,術前後にMチャートで定量的に評価されていた55例57眼を対象とした。土橋分類に沿って4群に分類し,術前後での変視量を比較検討した。50眼で白内障手術を併施し,術前後での最良矯正視力を比較検討した。

結果:Mチャートでの変視量は,全体で有意に改善を認めた。土橋分類による4群では,改善を認めた群と認めなかった群が存在した。

結論:変視症を定量化できるMチャートは術後の評価に有用であると考えた。黄斑前膜の状態が変視症の改善の程度に影響することが示された。

参考文献

1)日下俊次・楠 哲夫・壇上幸孝・他:黄斑上膜に対する硝子体手術.臨眼46:123-127,1992
2)松本長太:M-チャート.眼科手術16:511-515,2003
3)Arimura E, Matsumoto C, Okuyama S et al:Retinal contraction and metamorphosia scores in eyes with idiopathic epiretinal membrane. Invest Ophthalmol Vis Sci 46:2961-2966, 2005
4)土橋尊志・森 圭介・斉藤民也:光干渉断層計による黄斑前膜の分類.臨眼56:1005-1009,2002
5)植田芳樹・舘奈保子・木村友剛・他:黄斑上膜の術前後変視変化の定量.早期手術は有用か.臨眼64:521-524,2010
を用いた黄斑上膜術後の変視量の変化の検討.臨眼64:1551-1554,2010
7)熊谷和之・萩野誠周・出水誠二・他:硝子体,白内障,眼内レンズ同時手術後最高視力に達するまでの期間.臨眼53:385-391,1999
8)de Bustros S:Vitrectomy for idiopathic epiretinal membranes causing macular pucker. Br J Ophthalmol 72:692-695, 1988

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?