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特集 第69回日本臨床眼科学会講演集[7] 原著
治療後長期間生存している悪性視神経膠腫の1例
著者: 藤原望1 中内正志1 正健一郎1 山田晴彦1 最所千晶1 岩田亮一2 亀井孝昌2 淺井昭雄2 髙橋寛二1
所属機関: 1関西医科大学附属枚方病院眼科 2関西医科大学附属枚方病院脳神経外科
ページ範囲:P.1473 - P.1478
文献購入ページに移動症例:59歳女性が左眼の網膜中心動脈閉塞症として紹介受診した。2か月前に急激な左眼視力障害を自覚したが放置していた。
所見と経過:矯正視力は右眼1.2,左眼光覚なしであった。左眼の乳頭は境界不鮮明で腫脹し,蒼白であった。MRIで左眼の球後から視交叉にかけて視神経の肥大があり,視神経膠腫が疑われた。視交叉から前方の視神経と左眼球を摘出した。病理組織学的に,退形成性星状細胞腫と診断された。術3年後の現在まで経過は良好である。
結論:成人に発症した視神経膠腫は急速に進行し,生命予後が不良とされている。本症例は術後3年間,経過が良好であった。
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