icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科70巻9号

2016年09月発行

文献概要

特集 第69回日本臨床眼科学会講演集[7] 原著

自覚症状がなく,学校検診での軽度の異常を契機に診断されたCoats病の2例

著者: 藤田周子1 白井久美1 岡田由香1 雑賀司珠也1

所属機関: 1和歌山県立医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1479 - P.1484

文献購入ページに移動
要約 目的:学校検診での異常を契機として発見された自覚症状がないCoats病2例の報告。

症例:それぞれ7歳と12歳男児で,1例は学校検診で眼位異常,他の1例は片眼の視力低下を指摘された。いずれも患眼の矯正視力は良好で,眼底周辺部に網膜下の滲出と網膜血管異常があった。両症例ともCoats病と診断し,網膜光凝固を行った。

結論:今回の2症例では,学校検診での異常を契機としてCoats病が発見され,早期治療を行うことができた。

参考文献

1)Coats G:Forms of retinal diseases with massive exudation. Roy Lond Ophthal Hosp Rep 17:440-525, 1908
2)神谷あゆみ・矢ヶ崎悌司・田中浩人・他:幼若年型コーツ病における臨床像と予後の検討.眼臨医報85:1189-1193,1991
3)Smithen LM, Brown GC, Brucker AJ et al:Coats' disease diagnosed in adulthood. Ophthalmology 112:1072-8, 2005
4)當麻信子・福田全克・別所建夫・他:コーツ病の臨床観察.その1.幼若年型と成年型の比較.眼紀27:755-761,1976
5)Spitznas M, Joussen F, Wessing A:Treatment of Coats' disease with photocoagulation. Albrecht Von Graefes Arch Klin Exp Ophthalmol 199:31-37, 1976
6)泉 奈々・杉本昌彦・宇治幸隆・他:小児Coats病光凝固後の長期観察.臨眼59:61-64,2005
7)Meyer-Schwickerath G:Lichtkoagulation. Bücherei des Augenarztes. Beiheft Klin Mbl Augen 33:62, 1959
8)見好貴公・桂 弘:コーツ病治療後の長期予後について.眼紀45:527-530,1994
9)親川 格・中村秀夫・目取真興道・他:治療に難渋したCoats病の1例.眼臨紀2:427-432,2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?