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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科71巻10号

2017年10月発行

文献概要

特集 第70回日本臨床眼科学会講演集[8] 原著

細菌感染と免疫機序が関与したと考えられる壊死性強膜炎の1例

著者: 山口沙織1 白井正一郎1 榊原由美子1 水野友広1 波多野岳志1 西原裕晶2

所属機関: 1豊橋市民病院眼科 2にしはら眼科クリニック

ページ範囲:P.1615 - P.1619

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要約 目的:細菌感染と自己免疫機序が関与したと考えれられる壊死性強膜炎の1例の報告。

症例:75歳の男性が2週間前から次第に増悪する右眼の眼痛と視力低下で受診した。10年前に右眼に翼状片手術を受けていた。

所見と経過:矯正視力は右0.6,左0.9で,右眼に翼状片手術によると推定される癒痕と石灰化があった。球結膜充血と毛様充血があり,前房に炎症の所見があった。初診時に採取した眼脂から6日後に緑膿菌が検出され,抗菌薬の全身投与などで前眼部の炎症は軽快した。第14病日に右眼4時方向の強膜が融解し,プレドニゾロン内服を追加した。強膜所見は改善した。プレドニゾロンを減量し,抗菌薬を中止すると炎症が増悪した。タクロリムス点眼,プレドニゾロンの増量,抗菌薬の静注で消炎し,15か月後まで安定している。

結論:翼状片手術の既往がある壊死性強膜炎の治療に,抗菌薬と免疫抑制薬が奏効した。

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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