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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科71巻11号

2017年10月発行

文献概要

増刊号 眼科基本検査パーフェクトガイド—理論と実技のすべてがわかる Ⅰ 眼科検査の理論と実技

IOL検査

著者: 須藤史子1 島村恵美子2

所属機関: 1東京女子医科大学東医療センター眼科 2埼玉県済生会栗橋病院眼科

ページ範囲:P.59 - P.68

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理論編

IOL度数計算の目的と現況

 水晶体再建術は,挿入する眼内レンズ(intraocular lens:IOL)の度数で術後屈折値を新たに設定することができる。患者が希望しない術後屈折値は患者にとって満足を得られず,術後合併症となる。

 術後屈折誤差の要因は,超音波Aモード法の時代は過半数が眼軸長測定ミスといわれていたが,光干渉眼軸長測定装置の普及により術前生体計測の精度は大きく向上し,今は術後IOLの位置予測の問題が大きいとされる。IOLの位置は術後前房深度(effective lens position:ELP)として仮定されるが,これは度数計算式により左右され,ELPを適合させるための変数がIOL定数である。したがって,IOL度数計算で最も基本かつ重要なことは以下の3つに集約される。それは,①眼軸長と角膜屈折力の生体計測の精度を上げる,②適切な計算式を選択する,③最適なIOL定数を使用する,の3点である1)

参考文献

1)須藤史子:IOL & RS 26:94-98,2012
2)佐藤正樹・他:IOL & RS 29:47-66,2015
3)須藤史子:IOL & RS 29:517-523,2015
1)島村恵美子・他:眼科グラフィック4:350-357,2015
2)島村恵美子・他:眼科グラフィック2:370-379,2013

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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