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連載 熱血討論!緑内障道場—診断・治療の一手ご指南・第22回
線維柱帯切除術後に生じた低眼圧黄斑症の症例
著者: 菅野彰1 丸山勝彦2 溝上志朗3
所属機関: 1山形大学医学部眼科学教室 2東京医科大学臨床医学系眼科学分野 3愛媛大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.1691 - P.1698
文献購入ページに移動【患者】35歳,男性
【主訴】左眼の視力低下
【現病歴】2013年に左眼の霧視を訴え,近医より紹介された。左眼の角膜浮腫と高眼圧を認め,開放隅角緑内障の診断で,左眼に線維柱帯切開術を施行された。その後数年間は左眼の眼圧経過は良好であったが,2016年に再び眼圧上昇をきたした。緑内障治療点眼薬および経口炭酸脱水酵素阻害薬を使用したが,眼圧が40mmHgと高かったため,左眼に線維柱帯切除術を施行した。手術記録を図1に示す。術後にレーザー切糸は行っていない。術後1か月の間,眼圧は4〜8mmHgで推移したが,前房深度も保たれており,脈絡膜剝離もないため経過観察した。術後2か月の再診時,左眼の視力低下が改善しないことを訴えた。
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