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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科71巻13号

2017年12月発行

文献概要

特集 網膜硝子体手術の新しいスタイル

企画にあたって フリーアクセス

著者: 寺崎浩子1

所属機関: 1名古屋大学大学院医学系研究科眼科学

ページ範囲:P.1787 - P.1787

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 網膜硝子体手術は近年,従来の20Gシステムから,23G,25G,さらには27Gと小切開化が進み,極小切開硝子体手術(micro-incision vitreous surgery:MIVS)として広く普及してきている。さらに最近は,minimally invasive vitreous surgeryといわれるほど手術侵襲は小さくなっている。低侵襲硝子体手術とは機器の細小化のみならず,硝子体カッターの性能が向上していること,トリアムシノロンアセトニドによる硝子体の可視化,またクロージャーバルブをつけたトロカールにより真にclosed surgeryとなったことなどによって可能となってきた。また,広角観察システム(wide-angle viewing system)の普及など,観察系の進化も大きく寄与している。そのほかにも,近年の眼科分野での技術の発達は目覚ましく,それらが今後もますます手術の部門にも反映されていくことは間違いない。そして,さらなる手術の質の向上へつながっていくことが期待される。

 本特集では,「網膜硝子体手術の新しいスタイル」と銘打ち,それぞれの専門分野の視点から,硝子体手術に関連した最新の知見をご執筆いただいた。安田俊介先生には,最近急速に進歩普及している新しい血管診断法であるOCT angiographyが硝子体手術にどのように寄与できるのか,野田 徹先生にはdigital displayなど手術記録法の進化についてご解説いただいた。手術観察系の進化として,喜多美穂里先生には内視鏡,西塚弘一先生にはOCTの進化もここまで来たかと思えるような術中OCT検査について,さらに今話題となっているまさに新しい手術スタイル2つについて,北岡 隆先生にはheads-up surgery,荒木章之先生・高尾宗之先生・相原 一先生にはロボットサージェリーの現状についてご解説いただいた。新しい手術が安全に行えるようアジュバントの進化についても江内田寛先生にご解説いただいた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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