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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科71巻4号

2017年04月発行

文献概要

連載 眼科図譜

術中Optical Coherence Tomography(RESCAN® 700)

著者: 江口洋1 日下俊次1 堀田芙美香1 福田昌彦2 下村嘉一2

所属機関: 1近畿大学医学部堺病院眼科 2近畿大学医学部眼科

ページ範囲:P.509 - P.513

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緒言

 手術中に光干渉断層計(optical coherence tomography:OCT)を用いて眼組織の断層像を得ることは,外来検査でのOCTほど詳細で鮮明な像が得られない場合でも,術中の正確な状況判断の一助となる。手持ち型のOCT機器を手術室に持ち込み,第三者が断層像を撮影することも可能であるが,術者は手術操作を中断する必要があり,術野汚染の危険もある。第三者がタッチパネルモニターで操作するタイプのものは術野汚染の危険はないが,得られる断層像を確認するためには,術者はいったん鏡筒から視線を外さなければならない。

 Carl Zeiss Meditec社のRESCAN® 700は,同社の手術用顕微鏡のLumera® 700に搭載されており,術者がフットスイッチを操作することで,手術操作を中断することなく断層像が得られるシステムである。小さいものの接眼レンズにも断層像が映るため,術者は鏡筒から視線を外すことなく断層像を確認できる。同時に,第三者がタッチパネルモニターで操作できるようにもなっている。本稿では,筆者らの施設でRESCAN® 700で術中OCT像を得たいくつかの症例を紹介し,RESCAN® 700の可能性について言及する。

参考文献

700)for detecting iris incarceration and iridocorneal adhesion during keratoplasty. Int Ophthalmol doi:10. 1007/s10792-016-0322-4)
2)Juthani VV, Goshe JM, Srivastava SK et al:Association between transient interface fluid on intraoperative OCT and textural interface opacity after DSAEK surgery in the PIONEER study. Cornea 33:887-892, 2014
3)De Benito-Llopis L, Mehta JS, Angunawela RI et al:Intraoperative anterior segment optical coherence tomography:a novel assessment tool during deep anterior lamellar keratopaslty. Am J Ophthalmol 157:334-341, 2014

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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