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臨床報告
ブリモニジン点眼液0.1%の臨床的有用性に関する多施設前向き観察的研究—使用成績調査中間報告
著者: 新家眞1 坂本祐一郎2
所属機関: 1公立学校共済組合関東中央病院 2千寿製薬株式会社研究開発本部育薬研究推進部
ページ範囲:P.859 - P.867
文献購入ページに移動対象と方法:本研究は2012年に開始した前向き調査であり,ブリモニジン点眼液0.1%で加療した緑内障または高眼圧症を対象とした。435施設に配布した調査票4,663冊の記述を基にした。安全性と投与継続率は2,883例について検討し,内訳は男性45.3%,女性54.7%で,平均年齢は68.2±13.3歳である。病型は,原発開放隅角緑内障1,239例,正常眼圧緑内障1,213例,原発閉塞隅角緑内障100例,高眼圧症122例,続発緑内障163例,その他46例である。眼圧は点眼を12か月間継続した1,992眼を対象として評価した。
結果:生命表法による12か月の投与継続率は83.2±0.8%で,副作用は8.8%に報告され,アレルギー性結膜炎2.1%が主要な項目であった。平均眼圧は,投与開始時に16.0±4.5mmHg,最終観察時に13.6±3.8mmHgであり,有意差があった(p<0.0001,t検定)。
結論:緑内障に対するブリモニジン点眼液0.1%で,12か月以上の点眼期間中,有意な眼圧下降が得られた。12か月の時点での投与継続率は83%と良好であった。
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