文献詳細
文献概要
特集 第70回日本臨床眼科学会講演集[4] 原著
眼球運動障害をきたした眼部帯状疱疹の1例
著者: 岩瀬紗代子1 岡戸聡志1 藤岡千重子1 後藤啓元2 鎗田文3
所属機関: 1市立四日市病院眼科 2市立四日市病院皮膚科 3市立四日市病院脳神経内科
ページ範囲:P.889 - P.892
文献購入ページに移動症例:66歳の男性が2週間前からの頭痛で脳神経外科を受診し,前額部の帯状疱疹と診断され,入院のうえアシクロビルなどでの治療を受けた。入院5日目に左眼に眼瞼下垂,眼球の外転位,内転障害が生じ,左の動眼神経麻痺が疑われた。その翌日に左眼の外転制限が生じた。MRIなどによる画像検査で頭蓋内に格別の異常はなく,眼部帯状疱疹による外眼筋麻痺と診断された。アシクロビルとプレドニゾロンの全身投与を行い,入院から11日後に眼瞼と眼球運動障害は消失した。以後7か月後の現在まで再発はない。
結論:眼部帯状疱疹に併発した眼瞼と眼球運動障害は,早期の診断と治療により,速やかに寛解した。
参考文献
掲載誌情報